藤黄の地獄は「等活」
絶え間無く互いを傷つけ合うこと1兆年
漆黒の地獄は「黒縄」
墨縄で打たれ黒鉄で刻まれること13兆年
深緑の地獄は「衆合」
剣の林で貫かれること106兆年
紺青の地獄は「叫喚」
滾る湯釜で煮られること852兆年
そして紅き地獄の最下層「無間」
焼かれ、打たれ、刺され、抜かれ、分かたれ、
斬られ、蝕まれ、潰され、削られ、砕かれ、
そして甦り
刹那を置かず
焼かれ、打たれ、刺され、抜かれ、分かたれ、
斬られ、蝕まれ、潰され、削られ、砕かれ、
なに、恐れることはない
350京年で解放される
勿論ホラーなゲームではない。
自分が地獄の炎に焼かれるのを回避していくゲームで、UNOに似たお手軽なカードゲーム。
巷ではUNOよりこっちの方が面白いとの意見もチラホラ。
長らく入手困難であったが、この度テンデイズゲームズさんより日本語版が装いも新たに再販された。
上図の左が原版、右が今回発売となった日本語版。
ルールはマストフォローの失点型カードゲーム。
最初に誰かが出したカードと同じ色か同じ数字のカードを出していく。出せないとき、出したくないときは今まで出されたカードを引き取る。これが失点。
カードは5色で1~5までで各4枚の100枚。
最初の手札は12枚で誰かの手札が無くなったらそのラウンド終了。4ラウンドで争う。以上。
簡単である。
注意点は最初に出したカードの色と数字に合わせ続けるところで、unoのように色や数字がコロコロ変わらない点だ。
これがこのゲームの肝である。
つまり、UNOで度々おこる、
「前の手番の人が色や数字を変えてくれてラッキー♪」
ってのがない。
最初のカードが出された時点で「自分が後何巡耐えられるか」が
一目瞭然である。何回かやるうちに皆の手札の偏りを把握しておくことや、きたる危機に備えたハンドリング(このゲームでは幅広く対応できるように残すこと)がポイントとなってくる。
ん、危機とはなんぞ?
実はまだひとつルールが抜けている。
それは失点に関してで、赤いカードはカードの数字そのままが失点となる。赤5は他のカード5枚分だ。
それによりおこる危機、御理解頂けたであろうか。
このゲームはマストフォロー、つまり場札が赤なら高確率で赤が続く。引き取ったときの失点は莫大、3巡くらいまわれば40点以上になることもある。カード40枚分の失点と言い直せば如何にとんでもないかは幼子でも分かるだろう。
このように赤い業火の連鎖『インフェルノ』がラウンド中に一度は起きるのだ。
赤いカードが手札に多いときは比較的安心だが、毎回そんな手札は来ない。理論上、色のフォローで2、3巡、数字のフォロー合わせても4、5巡だろう。特に失点の大きい赤5に対して、他の色の5を残しておいたり、時には赤であっても失点の少ないうちに引き取るのも手だ。次の大火事をかわすために。
このようにシンプルながらも考えどころは多いし、どれだけ考えても運のウエイトは大きいので、想定外の自体とかで盛り上がる。
万人が出来るお手軽ゲームであるが、今回のデザインはセクシー路線。子どもにはちと早いか。